筑波大学の生物資源学類の実習の一環で、イナリヤツ湿地の保全活動を手伝ってもらいました。(他に、外来魚駆除、魚の観察のグループも)
時間は大池からの移動時間を含めて2時間。イナリヤツ湿地のE,F区及びD'区のセイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサの引き抜き作業を行ってもらいました。
セイタカアワダチソウはともかくアメリカセンダングサはあまり知られていないようでしたが、ともに、在来種と競合し、繁殖力が強いことから生態系被害防止外来種に指定されていること、選択的に駆除できること及びセイタカアワダチソウは地下茎でも増えることから抜き取り駆除が有効であることなどを伝えました。
これまでの企業や学生などとの協働活動により、200種に及ぶ多様な植生が維持できています。今日の学生さんたちにも、宍塚だけでなく、様々なところで取り組んでもらえるといいですね。
by yamasanae
9/12(月)曇り
参加者 県博のみなさんほか8名参加
耕起したB、D区ははっきりと植生の違いがみられ、B区はヌカキビ、D区はイヌビエが繁茂しており、アシカキの侵入はあまり見られないようです。
それぞれの区域では、草をかき分けると、可愛い花たちが見られました。
大池には、渡りの途中のマガモの群れが入っていましたが、オオタカがそれを狙っていました。どうも、若のようで、失敗。
by yamasanae
晴れ。県博のみなさんほか8名の参加者。
結構、暑い。一区切りごとに水分を補給しての調査でした。
夏草に覆われたイナリヤツ湿地ですが、B、D区の耕起による攪拌により、アシカキなどの生育にははっきり差ができていました。また、E、F区については、きぬ看護専門学校の生徒によるセイタカアワダチソウの駆除の効果が目にみえてありました。
さて、今日の目玉は、チョウトンボを見かけたことです。ハス、ヒシなど大池の水草がアメリカザリガニによって、壊滅状況になってから久しぶりでした。どこかで、生き延びてくれているのでしょうね。
by yamasanae
きぬ看護専門学校の実習の一環で、イナリヤツ湿地のセイタカワダチソウなどの引き抜き駆除のお手伝いをしてもらいました。
きぬ看護専門学校は、茨城県常総市にあり、正式名称は「茨城県きぬ看護専門学校」。3年制ですが、来てくれたのは1年生35名。
晴れ間ものぞき、濃くなった林の緑の中、柳の種(柳絮・りゅうじょ)が飛んで、雪のようでした。
イナリヤツ湿地保全について説明して、さて、1年生のみんなは、そもそもセイタカアワダチソウをしっているでしょうか?聞いてみると、知っていたのは数名でした。そこから始まります。
セイタカアワダチソウは、北米原産の植物で、明治時代末期に日本に持ち込まれ、特に、戦後目立つようになったとされます。現在、侵略性が高く、我が国の生態系に被害を及ぼす種「生態系被害防止外来種」とされています。
セイタカアワダチソウは、種子だけでなく、地下茎により、周囲に勢力を拡張する。地上部を刈り取っても、地下茎が残っていれば、また伸びてくる。
さらに、根から周囲の植物の成長を抑制する化学物質を出す。
以上のような厄介な植物なので、駆除のために引き抜きが有効、引き抜きは人海戦術ですのでよろしくお願いしますと説明して、作業を開始。
そういえば、花粉症になる?との話がありましたが(さすが、看護専門学校ですね)、セイタカアワダチソウは、花粉を虫によって運んでもらう虫媒花で、風で花粉を飛ばすブダクサなどの風媒花とは異なるので、花粉症については、どうも濡れ衣のようです。
2班で交代で、竹細工つくりとセイタカアワダチソウの引き抜きを交互にやったのですが、後の班は、竹で作った靴ベラをもってきていましたね。
このほか、アカメヤナギの根をスコップで掘って駆除しましたが、大きなカブのお話しではないのですが、数人がかりで掘って、やっこらしょと引き抜いたり、フジの根が長く続いていたり、結構、体力をつかいました。といっても、こちらは、口で応援でしたが・・・
お陰さまで、セイタカアワダチソウやアカメヤナギ、キショウブなどは目立たなくなりました。
作業をしていると、小さなニホンアカガエル、クビキリギス、ヒメギスが草の中。付近では、サラサヤンマ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、キタテハ、ゴマダラチョウ、ウラゴマダラシジミ、アオスジアゲハ、イチモンジセセリなどが飛んでいたのですが、目に入ったでしょうか?
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ウラゴマダラシジミ |
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イチモンジセセリ |
いい天気。県博のみなさんほか参加者8名
調査前に、県博のO課長からは、2011年(平成23年)から6年目ですが、これまでの植生調査では、イナリヤツ湿地の植生は維持されているとの評価とのこと。
今年は、4月に耕起した部分があり、そこはまだあまり、草が伸びておらず、ぬかるみに足をとられました。全体には、相変わらず、アシカキやカンガレイが目立ちました。
土の上には、タヌキ?の足跡。
小さな草に、実がついていました。
ツマキチョウなども見ることが出来ました。
耕起の準備として、B、D区の草刈りと、大池寄りのA,B区の畦から1mまでの草刈りを行いました。
当日は、関彰商事(茨城を拠点に事業を展開する総合商社)の皆さんにボランティアとしてお手伝いをいただきました。事務の方々だそうですが、明日の業務に支障がなければよいのですが・・・
草刈りは、里山さわやか隊のMaさん、Taさん、Kiさんとyamasanaeで行いましたが、関彰商事の皆さんには、当会のOiさんを先頭にその刈り取った草の片づけと、セイダカアワダチソウの引き抜きをお願いしました。
さすがに、人数の威力ですね、2時間ほどですっかりきれいになりました。
手前のA区にくらべて、後ろのB区はすっかりきれいになりました。
同様に、手前のC区に比べて、後ろのD区はすっかりきれいになっています。
大池側も草刈りをして、見晴らしがすっかり良くなっています。
この後は、4月、保全対象種の芽が出始める前に、時期を見計らって、耕運機で耕起することになります。
by yamasanae
なお、当日は、あびこ谷津学校友の会から視察の方々が見えており、イナリヤツ谷津湿地の作業の様子も見ていかれました。