2015年12月15日火曜日

2015.12.15 第6回関係者会議

12/15(火) 19:00~21:30 於:里山情報館
出席者:Oi,Oba,Miya,Tsu,Ma,Ta,Mine(順不同)

1.今年までの植生データの報告(Oba)
  • H23年からの5年間で確認できた種数(標本有り)は209種。
  • 毎年,数種程度,初出種が記録されることから,これまでのA区やC区の耕耘は,シードバンクに含まれるさまざまな草種の覚醒に一定の効果があったといえる。
  • 9月調査時の4年間のデータからは,おおむねどの区においても毎年同様の種数が確認されていた。
  • 2014年度に耕耘したA,C区と耕耘していないB,D区の2015年のデータを比較すると,A,C区で,保全対象種の被度が増加および現状維持の傾向がみられたのに対し,B,D区では被度減少の傾向がみられた。
2.来年度(2017年)の管理方針
  • これまでのデータの検討結果から,来年度はB,D区を耕耘することに決定した。
  • 作業はTa氏に依頼し,4月24日(日)に作業を予定する。
  • また,大池側からA,B区にヨシやウキヤガラの侵入が進行しつつあることから,A,B区の大池側1mほどをバッファーゾーンとする。具体的には4月のB,D区の耕耘時にバッファーゾーンの植生を刈り払い,その後耕耘機で耕耘する。
  • C区で増えつつあるカンガレイについては,開花期前に何回か刈り払うことによって,生育の勢いをそぐこととする。
3.来年度の植生モニタリングについて
  • 来年度もこれまでと同様に5月,7月,9月の3回,各区内の出現種,被度の調査を実施する。具体的な日程は,5月9日(月),7月11日(月),9月12日(月)。
4.その他
  • 4年間の植生調査の結果(フロラ)は,茨城自然博物館の研究報告にまとめる。2016年2月頃までにOba氏が中心となって草稿を作成。また,報告書作成に伴ってこれまでイナリヤツ湿地で行われてきた攪乱記録を整理(担当:Mine)。
  • 崩落したA,Eわきの歩道修復のための工事では,A,Eに接する水路の一部を埋め立てる可能性がある。その影響については今のところ不明なので,工事後のモニタリングなどで影響を注視したい。
  • 来年度のリクシル,富士ゼロックスによるCSR活動に関しては状況を見て、イナリヤツでの活動内容を決める(せいたか、やなぎの除去?)。また,作業のモチベーションを高めるために,作業前に作業の意義やねらい,その成果に関してわかりやすく説明していく。
  • これまで,「イナリヤツ湿地」や「池西湿地」等,対象としている湿地の呼称が複数存在しているが,今後は「イナリヤツ湿地」の呼称で統一する。




2015年9月14日月曜日

2015.09.14 第3回植生調査

9/14(月) 8:30~
 今回も、県立博物館のO課長ほか3名、農村工学研究所のMiさん、ネイチャーガイドのMaさん、O会長、Yamasanae 計8名

 よく晴れていますが、暑くはありませんでした。
 植生調査では、秋の花が目立ちました。
シソクサ

イボクサ

コナギ

アゼトウガラシ

コケオトギリ

ボントクタデ

マツカサススキ

アカバナ
こんなのも
 湿地では、クモも目立ちました。イオウイロハシリグモ、ウヅキコモリグモ、ハナグモ、ヤハズハエトリの類、マミジロハエトリ、あまり見かけないメガネアサヒハエトリなど。
ヤハズハエトリの類
ハナグモ

メガネアサヒハエトリ
  タデ科の類にきたのでしょうか。きれいな模様のナカグロクチバもみかけました。
ナカグロクチバ
by yamasanae

 7月の調査では、111種を確認。今日は、何種になったでしょうか。調査も、そろそろまとめの段階です。


2015年7月13日月曜日

2015.7.13 第2回植生調査

7/13(月) 8:30~
 県立博物館のO課長ほか3名、農村工学研究所のMiさん、ネイチャーガイドのMaさん、O会長、Yamasanae 計8名

 猛暑の中、休みを取りながらの調査です。
たまには、集合写真をパチリ
 池西湿地は、アシカキやカンガレイなどに覆われていました。それでも、耕起の影響か、希少な種も生育が確認できました。

 コケオトギリなどは、花をつけていました。

 今日は、苔の専門家もいたので、苔にも目がいきます。

 湿地のトンボは、オニヤンマ、ウチワヤンマ、シオカラトンボ、アジアイトトンボ、ウスバキトンボのほか、今日は、オオシオカラトンボがめだちました。写真は、マイコアカネの未成熟♂です。


by yamasanae

※前回5/11の調査では、117種が確認されたそうです。


2015年5月11日月曜日

2015.5.11 植生調査

5/11(月)池西湿地の植物調査を実施 9:00~15:00
 県立博物館のO課長ほか3名、農村工学研究所のMiさん、ネイチャーガイドのMaさん、yamasanae 計7名

 これまで、標本がとれていない植物の標本の確保、及び、12月にA,C区を耕起したことの影響の確認などが目標でした。
 全体の写真や調査の様子を撮るのを失念したので、様子がよく分からないと思いますが、耕起したところは、植物の繁茂の具合が明らかに異なり、よく観察できました。
 さて、まだ、生育途中の小さな葉をみて同定するのは難しいのですが、さすがに専門家たちです、最後まで調査をすることができました。
 耕起した影響でしょうか、希少なものもかなり多く見られ、初見のものも、確認できました。

 標本の方も、いくつかを除き確保できたようです。

 調査をしながら、植物の見分け方を教わりした。今日は、ヤマグワとマグワの区別について、ちょうど、花が残っていて、柱頭の状況が確認でき、みんな納得でした。
Y字に見えるのは?
 さて、いい天気の里山では、キビタキのほかホトトギス、サンコウチョウの鳴き声も聞こえました。
 チョウでは、ダイミョウセセリも見かけました。トンボは、サラサヤンマ♂が今季初見。ハラビロトンボ♀も確認できました。

by yamasanae