出席者:Oi,Oba,Miya,Tsu,Ma,Ta,Mine(順不同)
1.今年までの植生データの報告(Oba)
- H23年からの5年間で確認できた種数(標本有り)は209種。
- 毎年,数種程度,初出種が記録されることから,これまでのA区やC区の耕耘は,シードバンクに含まれるさまざまな草種の覚醒に一定の効果があったといえる。
- 9月調査時の4年間のデータからは,おおむねどの区においても毎年同様の種数が確認されていた。
- 2014年度に耕耘したA,C区と耕耘していないB,D区の2015年のデータを比較すると,A,C区で,保全対象種の被度が増加および現状維持の傾向がみられたのに対し,B,D区では被度減少の傾向がみられた。
- これまでのデータの検討結果から,来年度はB,D区を耕耘することに決定した。
- 作業はTa氏に依頼し,4月24日(日)に作業を予定する。
- また,大池側からA,B区にヨシやウキヤガラの侵入が進行しつつあることから,A,B区の大池側1mほどをバッファーゾーンとする。具体的には4月のB,D区の耕耘時にバッファーゾーンの植生を刈り払い,その後耕耘機で耕耘する。
- C区で増えつつあるカンガレイについては,開花期前に何回か刈り払うことによって,生育の勢いをそぐこととする。
- 来年度もこれまでと同様に5月,7月,9月の3回,各区内の出現種,被度の調査を実施する。具体的な日程は,5月9日(月),7月11日(月),9月12日(月)。
- 4年間の植生調査の結果(フロラ)は,茨城自然博物館の研究報告にまとめる。2016年2月頃までにOba氏が中心となって草稿を作成。また,報告書作成に伴ってこれまでイナリヤツ湿地で行われてきた攪乱記録を整理(担当:Mine)。
- 崩落したA,Eわきの歩道修復のための工事では,A,Eに接する水路の一部を埋め立てる可能性がある。その影響については今のところ不明なので,工事後のモニタリングなどで影響を注視したい。
- 来年度のリクシル,富士ゼロックスによるCSR活動に関しては状況を見て、イナリヤツでの活動内容を決める(せいたか、やなぎの除去?)。また,作業のモチベーションを高めるために,作業前に作業の意義やねらい,その成果に関してわかりやすく説明していく。
- これまで,「イナリヤツ湿地」や「池西湿地」等,対象としている湿地の呼称が複数存在しているが,今後は「イナリヤツ湿地」の呼称で統一する。